税務業務はより人間的な仕事
税務と監査との最大の相違
説明するまでもありませんが、税務と監査との最大の相違は、クライアントの規模です。
主に、中堅以上の大きな組織をクライアントにして、監査法人という組織として業務を提供する監査に対して、中小企業、個人事業がクライアント中心となり、担当者が個別に業務を提供する税務、というのがわかりやすいかと思います。
クライアントの個人的事情も業務に影響する税務は人間的な仕事
監査においては、主に、経理のそれなりの立場の方と業務を行い、時に、更に上位のクラスの方と業務を行うことがありますが、業務内容は、その会社の会計や経営に関することのみであって、対応する方の個人的事情について、話題になることも少ないです。
税務においても、監査同様に、それなりの規模があるクライアントにおいては、上記のような傾向がありますが、そうではない規模のクライアントにおいては、当然、その会計の会計や税務、経営に関することが業務の中心になりますが、監査とは異なり、それ以外の相談等や、経営者個人の事柄に関する相談等もなされることが多いです。
例えば、
・家族経営の場合の家族間の各種不満等
・経営が苦しい場合の今後の対処について
・相続に関すること
・お子さん、あるいは、親に関すること
・個人的な金融に関すること(保険やローンその他)
・従業員に関すること
その他多数。
監査ではこのような相談等はほぼありませんから、税務の世界にきた時には、驚きましたが、今では慣れてしまいました。
まとめ
個人的な相談も、前向きで、楽しいものばかりであればいいですが、そういう訳にもいきません。
相談されても適切な解決ができないことも多く、こちらも辛くなることもありますが、こればかりはどうしようもありません。
そんなより人間的な仕事をどのように捉えるのかということは大事です。
私は、役に立たないことも多いけれど、信頼され、頼られるだけありがたい、と思うようにしています。